記事の監修
株式会社リアルプロモーション 代表取締役松本剛徹
2011年に株式会社リアルネットを創業して、20代経営者ベストベンチャー30に選出される。
現在、全10事業を多角的に展開し、AI・教育・Webマーケティング・プロモーションなど4社を経営。
グループ年商は20億円を突破。事業売却や事業譲渡、会社売却を経験してきたシリアルアントレプレナー(連続起業家)として活躍中。
新規事業の成功率は、一般的に10%以下といわれています。新規事業の立ち上げには非常に多額の資金と労力がかかりますから、なんとか成功の確率をアップさせたいというのが多くの企業の本音でしょう。
しかしどの企業も、どうやって新規事業を立ち上げていけばよいのか、その具体的な方法を見つけるべく頭を悩ませているのが現実です。
でも安心してください。これから解説する6つの方程式さえ守れば、99%の確率で新規事業は成功します。
私は現在「株式会社リアルプロモーション」を経営しておりますが、それ以外にもコンサルティング事業・広告運用代行事業・歯科医院経営事業など、全10事業をゼロから成功させてきました。また事業売却や事業譲渡も経験しておりますので、事業経営のはじまりから終わりまでをすべて熟知しています。
当記事では、そういった会社経営のリアルな体験から身につけた「新規事業を成功させる6つの方程式」について、わかりやすくご紹介していきます。これから新規事業をお考えの方は、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
目次
新規事業の成功確率は10%……新規事業が失敗する理由
失敗には必ず原因があります。そして失敗の原因さえわかれば、あとはその対策をするだけで、失敗の確率は大幅に減らせるはずです。そこでまずは、以下に紹介する「新規事業が失敗する4つの理由」をしっかりと押さえてしまいましょう。
- ゼロから立ち上げるビジネスアイディアを見つけ出せない
- ビジネスアイディアを売れるビジネスモデルに昇華できない
- 立ち上げる資金が用意できない
- いきなり多額の資金を投入してしまう
それではひとつずつ解説していきます。
ゼロから立ち上げるビジネスアイディアを見つけ出せない
まず新規事業の失敗で一番多いのが、この「ビジネスアイディアが見つからないパターン」だと思います。
たしかにビジネスアイディアを見つけるのは大変です。しかしほとんどの場合、差別化を考えるあまりオリジナルのアイディアに固執しすぎるから、よいビジネスアイディアが見つからないのです。
正直にいって現代の成熟したビジネス社会では、まったく前例のないオリジナルのビジネスアイディアは、もはやほとんど存在しません。
ぜひ視点を変えてみてください。オリジナルに執着するよりも、既存のアイディアをどんどん掛け算してみましょう。今まで当たり前だったアイディアも、違うアイディアと組み合わされば、まったく別なメリットを生み出したりするものです。
具体的なビジネスチャンスの見つけ方は次章「方程式1」で、詳しくご紹介します。
ビジネスアイディアを売れるビジネスモデルに昇華できない
仮に「おっ!これならいけそうだ……」というグッドアイデアを思いついたとしても、具体的なビジネスモデルに落とし込めないと、残念ながらそのアイディアは絵に描いた餅になってしまいます。
そして往々にして、多くのひとが、アイディアをビジネスモデルまで発展させられずに苦労しています。理由は簡単。多くの人が、ビジネスモデル構築のポイントをよく理解していないからです。
とはいえ、ビジネスモデルの基本は、それほどむずかしいものではありません。ようは「誰に・なにを・どう売る」という3つのキーポイントを、しっかりと突き詰めていけばよいのです。
なかでも「誰に」という顧客ターゲットの設定は、ビジネスの成否を決定づける非常に重要なキーワードになります。その辺りのポイントについては、次章「方程式4」で詳しくご紹介します。
立ち上げる資金が用意できない
極めて小規模な事業であれば自己資金だけでOKかもしれませんが、ある程度の事業規模になれば、どうしても外部から資金を調達しなければなりません。
ところが長引く経済不況の日本では、残念ながら銀行の融資がなかなか受けられない状況にあります。ましてや創業したばかりで経営実績がない場合、銀行のプロパー融資はほぼ100%ムリでしょう。
しかし現在では、銀行からの借り入れ以外にも、個人投資家の出資やクラウドファンディングといった方法もあります。また、自治体の融資制度や日本政策金融公庫の融資も、融資率は決して低くありません。
繰り返しますが、融資の方法はたくさんあります。どの借入方法でも焦点は、「その事業できちんと返済ができるかどうか」です。まずはしっかりとしたビジネスモデルをつくることに、集中してください。そうすれば、必ず資金は調達できますので。
具体的な資金調達については、のちほど「方程式5」で詳しくご紹介します。
いきなり多額の資金を投入してしまう
新規事業を立ち上げる際には、誰しも自分たちの「サービスやモノ」に愛着と自信があります。その結果、いきなり多額の資金を投入して失敗するケースが後を絶ちません。
新規事業立ち上げの基本は、小さくスタートすることに尽きます。うまくいくかどうか、まずは小さくテストしてみるのです。にもかかわらず、テストマーケティングなしでいきなり資金を投入すれば、そりゃ失敗しますという話ですよね。
重要なので繰り返しますが、いきなり多額の資金を投入するのは、絶対に止めてください。多少計画に不備があっても、テストマーケティングの規模ならいくらでも修正できます。しかしもし資金を大きく失ってしまえば、1回の失敗ですべてがおしまいです。
詳しいテストマーケティングの情報は、のちほど「方程式6」で詳しくご紹介します。
新規事業立ち上げを成功させる6つの方程式とは
前半部で新規事業が失敗する理由を明確にしたところで、後半ではいよいよ「新規事業立ち上げを成功させる6つの方程式」を紐解いていきます。
紹介する6つの方程式は以下の6つ。
- 方程式1:ビジネスチャンスを見つける
- 方程式2:ビジネスアイディアを磨く
- 方程式3:売れるコンセプトを設計する
- 方程式4:儲かるビジネスモデルを構築する
- 方程式5:新規事業での資金調達をする
- 方程式6:テストマーケティングを実施する
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
方程式1:ビジネスチャンスを見つける
ビジネスチャンスは、自分の頭のなかだけで考えていても、決してよいアイディアは生まれません。なぜなら前述のとおり、成功するビジネスアイディアは、既存のアイディアの組み合わせから生まれることがほとんどだからです。
つまり自分の頭のなかだけでは、絶対的な情報量が足りないのです。そうなると、いかにして有益な情報を手に入れるかが、とても重要になってきます。
有益な情報を手に入れる最大のコツは、世の中に溢れるさまざまな不平不満に目を向けてみることに尽きるでしょう。多くの人は、困っていることを解決してくれるなら、喜んでお金を払うと考えています。
まさに「不平不満はビジネスチャンスの宝庫」なのです。
あとは実際にリサーチしていくのですが、リアルプロモーションがおこなっているリサーチ方法は、全部で12個あります。
有名サイトのレビュー評価のリサーチ・不満買取センターでのリサーチなど、具体的なリサーチ方法についてここでは説明しきれませんので、興味のある人はぜひ無料Webセミナー「新規事業の創り方」でご確認ください。
方程式2:ビジネスアイディアを磨く
方程式1でビジネスアイディアの原石を見つけたら、今度はそのアイディアが輝くようにしっかりと磨き上げなければなりません。
ビジネスアイディアを磨く方法として、私は主に以下3つの方法が有効だと考えています。
- 逆張り発想法
- 掛け算発想法
- モノマネ発想法
なかでも資金と実績の少ない企業が新規事業をスタートする場合、逆張りの発想は不可欠です。逆張りというのは、たとえば高血圧向け商品なら低血圧向け商品、大人向けなら子ども向けというように、自分のアイディアを逆の視点から検討することを指します。
どうして逆張りが必要なのかというと、一般的に普及している商品やサービスの多くは、すでに大手企業が大きなシェアを占めているからです。大手企業とは逆の発想で、まだあまり注目されていない分野を探していかなくてはなりません。
もちろん、ビジネスとして成り立たないから誰もやっていないというケースもありますから、業界に精通したアドバイザーと一緒に、しっかりと可能性をリサーチしていく必要があるでしょう。
方程式3:売れるコンセプトを設計する
これならいけるというビジネスアイディアが見つかったら、次はビジネスコンセプトの設計をしていきます。
ビジネスコンセプトは、ビジネスの概要と特徴を端的に表現した「ビジネスの核」となるものです。ビジネスコンセプトが明確でないと、どんなにいい製品でも顧客に興味をもってもらえません。
ビジネスコンセプトを設計する方法はたくさんありますが、やはりもっとも効果的で普遍的な設計方法は、「□□の○○といえば××」というコンセプトに当てはめていく方法でしょう。
たとえば「ハンバーガーといえばマクドナルト」「ディスカウントショップといえばドン・キホーテ」のように、有名企業は必ずこの「〇〇といえば××」というブランディングに成功しています。
ただし新規参入するあなたは、大手企業とは真逆のコンセプトで攻める必要があります。安くてお得なマクドナルドと同じ土俵で戦っても、100%勝てないからです。
逆張りの市場にニーズがあるかどうかは、別途リサーチする必要はありますが、ぜひあなた独自の市場を逆張り発想法で探してください。
方程式4:儲かるビジネスモデルを構築する
儲かるビジネスモデルを構築するコツは、対象となるターゲットを、ペルソナ(こまかく対象を設定したターゲット像)にまで絞っていくことです。
成功している企業は、ペルソナの条件をとにかく絞りに絞っています。たとえば化粧品のペルソナであれば、単なる女性だけではペルソナとしてまったく不十分です。
ペルソナの焦点は、肌荒れかそれとも美肌なのか。もしかしたら価格がもっとも気になっているかもしれませんね。とにかくあらゆる観点から、ターゲット像を徹底的に絞っていきます。
なぜペルソナを絞る必要があるかといえば、それはコンセプトでもお話ししたように「□□の○○といえば××」というポジションを勝ち取るためです。
儲かるビジネスモデル構築方法の詳細は無料Webセミナー「新規事業の創り方」で確認していただくとして、まずは「ペルソナを絞り、特定の分野でNO.1になること」を目標に、ビジネスモデルを構築してみてください。
方程式5:新規事業での資金調達をする
ビジネスモデルが完成したら、事業に必要な資金調達に取りかかりましょう。前述のとおり、資金調達の方法はたくさんありますが、今回は補助金についてご紹介していきます。
補助金のなかでまずオススメしたいのが、国(経済産業省・中小企業庁)が実施している「ものづくり補助金」※です。
- 最大1,000万円が補助される
- 年に4回申請できる
- 採択の可能性は、約50%と高確率
上記のとおり、採択率が約50%もあるうえに、仮に審査が通らなくても年に4回申請できます。提出書類は若干煩雑ですが、その手間を考慮しても補助金がもらえるメリットは非常に大きいです。
ちなみに補助金額は最大1,000万円(経費の最大2/3)まで支給されますが、補助金は借り入れと違い、返済する必要がありません。ようは「国からもらえるお金」ですので、ぜひ積極的に活用していきましょう。
※参考:経済産業省・中小企業庁「ものづくり補助金公募要領」
方程式6:テストマーケティングを実施する
ビジネスモデルを構築して資金を集めたら、いよいよ新規事業のスタートです。前述のとおり、まずはテストマーケティングで、少しずつ市場の反応を探っていきましょう。
また一言でテストマーケティングといっても、新規事業のキモである以下3点すべてをテストしなければなりません。
- コンセプトテスト
- 価格テスト
- 商品力テスト
具体的には、少額の広告を打ちながら予約販売の反応をチェックする「テスト販売」が基本になると思います。もちろんコンセプトのように、テスト販売の前にリサーチできる項目は、アンケートなどを活用して事前にテストしておいてください。
いずれにせよ、テストマーケティングをしっかりおこなえば、大きく失敗することはまずありません。ぜひGOサインが出るまでしっかりと、テストマーケティングを繰り返してください。
新規事業のアイデアが思い浮かばない!そんな時は
新規事業を立ち上げる際にはアイデアが重要ですが、どうしても思い浮かばない時もあるかもしれません。続いて、新規事業のアイデアを得る方法をもう少し詳しく解説します。
市場の動向を調べてみる
市場の動向を調べてみることで、新規事業のアイデアに繋がる可能性があります。新規事業を立ち上げたい分野はもちろんですが、その関連市場を調べることで大きなヒントが得られるでしょう。
あるいは、全く関係のない分野に着目するのも手です。ライバルの多くは該当分野およびそれに関連する分野に注目していることが予想されるため、同じ場所を見ていては似たような発想になってしまうかもしれません。
同じようなアイデアで勝負する場合、規模が大きい方が勝つことが多いでしょう。自身のスケール感に自信がある場合は良い手かもしれませんが、そうでない場合はある程度のオリジナリティが必要です。
そのためにも、調査する市場を広げるのは有効でしょう。もちろん、労力を浪費しすぎないよう気をつける必要はありますが。
身近な人に話を聞いてみる
身近な人に話を聞くことで、新規事業のアイデアに繋がる可能性があります。人間はそれぞれ異なった視点やフィルターを通して物事を観察しているため、人に話を聞くことで斬新な発想を得ることができます。
おすすめなのは、自分と立ち位置や視座、価値観が異なる人から話を聞くことです。自分と似たような人から話を聞いても、予想の範疇の答えしか返ってこないケースが多いからです。
しかし、身近なところには自分と似たような人が集まっている傾向があるかもしれません。その場合は普段行かない場所やイベントまで足を伸ばし、新たな人脈づくりに励むのも手です。
もしかしたら、その過程でアイデアが浮かぶかもしれません。
テレビや雑誌、インターネットなどのメディアを眺めてみる
テレビや雑誌、インターネットなどのメディアを眺めるのも一つの方法です。これらのメディアはマス層が好む情報が数多く掲載されているため、マス層をターゲットにしたい場合は適切でしょう。
もしかしたら直接的なアイデアには繋がらないかもしれませんが、マス層がどのようなものを好むかを掴むことができます。そこから発想を広げてさまざまな要素を取り込むことで、マス層に向けた商品や企画のアイデアが浮かぶこともあるでしょう。
加えて、メディアにあえて逆張りすることでマス層以外に向けたアイデア出しに役立つかもしれません。
既存のフレームワークを試してみる
既存のフレームワークを試すことで、新たなアイデアが浮かぶかもしれません。フレームワークとは思考補助の枠組みのようなものであり、決められた手順を踏むことでさまざまなアイデアや発想を得ることができます。
一例として、下記のようなものがあります。
- マンダラート
- ブレインストーミング
- KJ法
マンダラートは、メジャーリーグの大谷選手が活用していることでも有名です。ブレインストーミングは大量のアイデア出しに役立ち、KJ法はアイデアを効率的に整理するためのものです。
いずれも有効活用すれば、アイデア出しを大いにサポートしてくれるフレームワークです。
フレームワークの一例
では次に、各フレームワークについてもう少し深掘りしてみたいと思います。
マンダラート
マンダラートは、テーマに対して関連するアイデアを周囲のマス目に書き込んでいく手法です。目標達成やアイデア出しのために使われることが多いフレームワークです。
まず3✕3のマス目を用意し、その中心に要となるテーマを書き込みます。テーマに対して深掘りしたアイデアを周囲8マスに書き入れ、それらをさらに拡張した3✕3のマスの中央に記載します。
その周囲8マスに、前手順と同様に中心から連想されるアイデアを記載します。それを繰り返していくことで、テーマを深掘りしたアイデアが多く得られるわけです。
マス目の連なりが曼荼羅模様に似ているため、マンダラートと呼ばれています。
ブレインストーミング
ブレインストーミングは集団発想法とも言われている手法であり、複数人が互いに刺激しあい大量のアイデアを得るやり方です。まずは根本となる目的を定め適切なメンバーを選んでから、ブレインストーミングを実施しましょう。
その際の注意点としては、下記のようなものが挙げられます。
- 互いに刺激しあえるメンバーを選ぶ
- 他者のアイデアを否定しない
- 質より量を重視する
ブレインストーミングは、相互に刺激しあって多くのアイデアを得る手法です。アイデア出しを活発化させるには、似たような価値観や考え方を持つ人より、多少異質なメンバー構成にした方が効果的でしょう。
また、他者のアイデアを否定するのは原則的にNGです。誰かのアイデアを否定することで流れが止まってしまい、ブレインストーミングを行う目的を阻害してしまうからです。
ブレインストーミングを行う際は、質より量を重視することをおすすめします。質を問題にすると、参加メンバーはより良いアイデアを出そうと考えこんでしまうからです。
KJ法
KJ法は、ブレインストーミングとセットで行われることの多い手法です。ブレインストーミングで得た膨大なアイデアをメモや付箋に記載し、関連性のあるものにまとめグループ分けします。
グループ化されたものの位置関係を並び替えるなどして図解化し、文章化します。ブレインストーミングで出たアイデアを視覚化することで、誰が見ても分かりやすい形にまとめることができるでしょう。
そこからさらに新しいアイデアや発想が生まれる可能性もあります。
思い浮かんだアイデアにどうアプローチするか
では次に、思い浮かんだアイデアに対してどのようにアプローチするかを考えてみたいと思います。
使えそうなものとそうでないものを見極める
まず、使えそうなものとそうでないものを見極めていきましょう。特に大量にアイデア出しをした場合は雑多なものがごちゃ混ぜになっているため、適切にカテゴライズする必要があります。
また、カテゴライズする過程でアイデア同士を組み合わせるのも面白いかもしれません。単体では使えそうにないものでも、他の何かと組み合わせることで新たな価値を生み出せるケースもあるのではないでしょうか。
アイデアを扱う際には、柔軟な思考や発想が大事です。
ユーザー目線で捉えてみる
思い浮かんだアイデアに対し、ユーザー目線で捉えることも有効です。アイデアを出した段階では自分目線による判断が主なため、視点を変えてアイデアの有用性などを判断する形です。
主観的には素晴らしいアイデアだと思ったものでも、客観的に見ると微妙であることも少なくありません。主観と客観の間に大きな隔たりがあることも多いため、独りよがりにならないよう気をつけることが大事です。
商品やサービスを利用するのは、自分ではなくユーザーです。ユーザーになったつもりでアイデアを評価することで、そのさきのアプローチが見えてくることもあるでしょう。
類似の製品やサービスを探してみる
類似の製品やサービスを探すことで、アイデアの具体的な活かし方を把握できます。既に市場に出ている製品やサービスはアイデアの完成形と言えるので、源泉や過程を想像すれば自身のアイデアへのアプローチにおける参考になります。
そのまま流用するのは著作権や特許権の問題があるため推奨できないため、あくまで参考程度にとどめておきましょう。
プロや専門家に相談してみる
プロや専門家に相談してみることで、アイデアに対して適切なアプローチ方法を仰ぐことができます。自分一人で最適解にたどり着ければいいのですが、なかなかそうもいきません。
他人に相談することでそういった行き詰まりを突破することもできますが、どうせ相談するなら確かな知見を持ったプロや専門家に相談してみてはいかがでしょうか。自分一人では考えつかなかったことを教えてもらえるかもしれませんし、ハマりやすい落とし穴を回避することもできます。
プロや専門家に相談する際には、自分が進みたい方向性に合致している人を選びましょう。方向性が合わない相談を持ちかけても、プロの専門性を上手く活用するのは難しいからです。
新規事業立ち上げの失敗を回避するには
では続いて、新規事業立ち上げの失敗を回避するポイントについて解説します。
現実的な事業計画を立てる
まず挙げられるのは、現実的な事業計画を立てるという点です。事業計画を立てる際はつい理想論を並べたくなるかもしれませんが、あくまでも現実に根ざして考える必要があります。
人的リソースや時間、資金を無限に確保できるわけではありませんし、ニーズが不変な市場も存在しません。変化は多くの場合事業にとって不都合になるかもしれませんが、しっかりと目を向けることが大事です。
撤退ラインや出口戦略を決めておく
あらかじめ撤退ラインや出口戦略を決めておくことも好ましいやり方です。事業運営は、上手くいく時もあればそうでない時もあるでしょう。失敗した際に損失が拡大しないうちに撤退するのは妥当な選択です。
ただ、その判断をリアルタイムで行うのは困難かもしれません。金銭管理には感情がつきまとうものであり、人によっては「もう少し我慢したら流れが変わるかもしれない」という考え方を払拭できないからです。
もちろん、我慢することで道が開けるケースもあるでしょう。しかし、それは単に運が良かったというだけの話なので、計画に盛り込むのは適切ではありません。
あらかじめ撤退ラインを決めておくことで、感情に左右されない合理的判断ができるわけです。
なるべく小規模でスタートする
事業の立ち上げは、なるべく小規模でスタートすることをおすすめします。勝機やリソースが膨大にある場合は大きくスタートするのも手ですが、そうでない場合は小規模にスタートしリスクの最小化に努めましょう。
リスクを最小限にとどめることで、失敗した際にも感情的にならず冷静に損切りできるようになります。逆にリソースをつぎ込めばつぎ込むほど対象に執着し、損失を許容しやすくなってしまうかもしれません。
あらかじめ撤退ラインを決め小規模スタートでリスクを最小化すれば、感情を排した合理的な判断に近づけます。
テクノロジーを活用する
テクノロジーの進歩はとどまるところを知らないため、上手く使えば新規事業の立ち上げに大いに寄与してくれます。ITを正しい形で導入すれば事務作業の手間を大きく省けますし、さまざまな形でデータの収集・分析を行えます。
事業運営は直感によるところも大きいのですが、個人の直感に依存すると再現性を得るのが難しくなります。データの示す通りに行えば100%成功するわけではありませんが、成功要因や失敗要因をデータで示せればある程度の客観性が得られます。
また、新規事業立ち上げの際は担当者が多忙であることが多いため、細かなルーチンワークをテクノロジーで軽減するのも大事なことです。
補助金や助成金について調べる
使えそうな補助金や助成金があれば、積極的に活用したいところです。事業資金の調達方法としては金融機関からの借り入れがポピュラーですが、借り入れた資金は利子をつけて返済する必要があります。
予定通り返済できればいいのですが、場合によっては資金繰りを圧迫してしまう恐れがあるでしょう。国や自治体による補助金・助成金であれば原則返済の必要はないため、支給された額を事業にそのまま充てることができます。
ただ、補助金や助成金は一定の目的に沿って支給されるため、申請するには要件を満たさなければなりません。加えて、該当する費用を自分で先払いして後から受けとるものもあります。
支給要件やタイミングをしっかり確認し、適切な資金計画を立てましょう。
まとめ
今回は新規事業を成功させるために必要な6つの方程式をご紹介しました。内容的にはごく当たり前のことばかりですが、失敗するケースでは必ずどこかの方程式に不備があるものです。
文字数に限りがありますから、1度に6つの方程式の詳細をお伝えするのは、残念ながら不可能です。もしなんとしても新規事業を成功させたいのであれば、ぜひ無料Webセミナー「新規事業の創り方」にご参加ください。
新規事業を成功させるポイントについて、より詳しくご紹介いたします。あなたのご参加を心よりお待ちしています。